(228) ますらをの 鞆(トモ)の音すなり もののふの
大臣(オホマヘツキミ) 楯(タテ)立つらしも
巻1・76 元明天皇(ゲンメイテンノウ)
大意・ 兵士らの弓を射る訓練のとき身につける鞆の音が頻りと聞える。兵を率いる大臣たちが楯(敵の矢、刀を防ぐ)をたてているらしい。 何か事が起きるのではないだろうか…。
・鞆→弓を射る時左ひじに巻いて弦の当たるのを防ぐ防具。
解説・ 43代元明女帝は病弱で早世し即位することもなかった草壁皇子の皇后でした。持統天皇の孫でわが子でもある、42代文武天皇も夭逝したことで