今日は「父の日」。
私の父は35年前、59歳という若さで
亡くなった。
今丈夫なら94歳になっていたはずだった。
最後の父の日に私は「ろうけつ染めの
浴衣」をプレゼントした。
若くてハンサムだった父に似合いそうな
浴衣を探し求めた。
結局父は、その浴衣に袖を通すことなく
突然、私の前から姿を消してしまった。
亡くなった時に私は、その浴衣を着せてあげた。
「すごくよく似合うよ。」
その父の横で一晩中一緒にやすんだ。
父は青年に戻ったように、ドンドン素敵になった。
まだ一本の白髪もなかった。
いつも父の口癖は「子供は宝物」だった。
優し