昨日の続き、「天壽国曼荼羅繍帳」偽作説

法隆寺に隣接する中宮寺に伝わる日本最古のこの刺繍製品は、通説では、推古30年(622)聖徳太子を追慕して、妃の橘大郎女が作らせたものとされる。
然しながら、この中に書かれている暦日について、用いられている干支は、唐の時代に作られた儀鳳暦で、これは天武朝の時伝えられたもので、
推古朝には元嘉暦が使われていたから、偽作であるという説がある。

橘大郎女は聖徳太子の妃の中には無いが、聖武天皇の夫人に橘夫人(藤原不比等の夫人、県犬養三千代の孫)がいる。
元嘉暦は676年以降に使われたと思われるから、天寿国曼荼羅繍帳もそれ以降の作と考えられ、
著者は、橘夫人によっ