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よくあるご質問

「悲しむ力」

私も所属する超宗派の僧侶、葬儀社などの集まりである寺ネット・サンガ代表中下大樹師(真宗僧侶)が「悲しむ力」を上梓(朝日新聞出版)しました。

 本書によれば、『私は母子家庭に育ち父親の顔を覚えていません。母は「カタギ」といえない職業をしており、家事も育児もしない人でした「あんたなんか産むんじゃなかった」と言われたときの絶望感は、今でも忘れることができません。数え切れないほど転校を繰返し、施設に入っていたこともあります。祖父母の家にも預けられましたが、祖父は厳しい人でよく竹刀でぶたれました。何度か骨折したこともあります。中学生のころから新聞配達をしなければならないほど貧乏で、祖母はいつも「お金がない、お金がない」と言っていました』

 さらには、小学校3、4年生ごろ、親戚の叔父さんの家に寄留していたとき、学校から帰宅して、その叔父さんが縊死した状態にある現場で第一発見者にもなっています。『おじさんの死は私に衝撃を与え一種のトラウマのようになりました 。 これまでよくわからなかった「死」というものが、急に身近なものに思えました。(中略)死について考えれば考えるほど生きる力がわいてくるのでした。終わりのないように見えた自分の不安や苦しみにも終着点がある。そう考えるとすべてどうでもいいことに思え、苦しみが昇華され気持ちが楽になりました。つらいことがあると、私は死を思いました。それは自殺願望ではなく「いつでも死ねる」という最後の切り札のようなものでした』

  中下師は、働きながら大学院で宗教学を学び、先生とのご縁で僧侶の道を歩むことになります。僧侶となってからはホスピスや在宅介護、自殺、孤立死の現場で500人以上の死を看取り、その体験談のほか、東日本大震災でボランテイアとして現地で活動した中下師が見聞したかずかずの切実なエピソードも本書で紹介されています。

 私たちも何時かは迎える「死」について本書はいろいろと考えさせて
くれます。「悲しむ力」はどんな事態にあっても生を肯定して生きる力でもある、と私は受け止めています。

カテゴリ:ニュース・その他

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