昨日の夕刻のことでした。
夕食を作ろうと流しに立った時です。
玄関のチャイムが鳴りました。
ボタンを押して、映像を確かめました。
三十数年前にわが家を新築した時からのお付き合いのある材木屋さ
んでした。
「はーい!」
私は、返事をすると同時に玄関に行き引き戸を開けました。
彼は前々から細身でしたが、更に細身になったように思えまし
た。
今年六十三さ歳の事でした。
やはり、若い時分でのご縁だったので、御年を取られた感は否めま
せん。
私もそうですが・・・・。
一頻り世間話をすると、彼は、
「奥さん!・・・・あのぅー昔、本を出さ