「蜜蜂と遠雷」 恩田陸 (著)

☆☆☆

直木賞受賞作ということで、話題になっていたので、読んでみた。ピアノコンクールを舞台に、天才少年、少女が活躍する音楽小説ということで、評判や紹介記事から期待した内容通り、という読後感である。コンビニのスイーツのように、最大公約数に受ける内容を厳選した、毒にも薬にもならないが、楽しく読める娯楽小説である。

努力しなくても、お金を使わなくても、音楽がわかったような、楽しめたような、そんな幻想を抱かせてくれる本だと思う。コミックでは、「のだめカンタービレ」、「ピアノの森」、「4月は君の嘘」、などが同じジャンルにあるが、コミックのほうが、まだ、展開