ストラスブールのゲーテ

今回の旅で最も期待していた街、ストラスブール。ついシュトラースブルクとドイツ風に言ってしまうのも、100年間に4回もフランスとドイツの間で領有が変わった国境都市であったから。

 1770年3月30日、ゲーテは急行馬車でフランクフルトから、マンハイム、カールスルーエを経て、一日半の旅でシュトラースブルクに着いた。
 そして4月22日、シュトラースブルク大学に学生登録を済ませた、と本にある。
 ゲーテは16歳になったばかりの1765年9月、厳格な父の指示で、ライプツィヒ大学に入学させられ法学の勉強をした。本当はゲッチンゲン大学で修辞学や詩作、文学論をやりた