今村翔吾の「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 1」。

★3.6 珍しく口コミで急速に人気上昇中のようで、続編も出ているよう。

若年寄配下の「定火消」旗本・松平隼人家の頭で「火喰鳥」の異名をとった源吾は浪人、妻の深雪は押しかけ女房である。

そんな源吾に新庄藩から3百石の話が。深雪は試し斬りでも拷問にでも使っていいと承諾する。

迎えた「明和の大火」、田沼に反抗する勢力が花火師などの一味を使って狐火という火付集団を扇動する。長谷川平蔵も登場し賊を追う。

果たして新庄藩の火消し再興はなるのか・・・。複雑な火消の世界を臨場感豊に扱った興味深い内容、これほど詳述した作品は思いつかないほど。面白いため一気読み。