「隣国への足跡―ソウル在住35年日本人記者が追った…」黒田勝弘著

朝鮮半島で事件が起こると、黒田氏が書いた記事を読んでみて、事の本質を確かめるようにします。著者は在韓35年。日韓の近現代史をその目で見てきた記事に定評があります。

本書では閔妃暗殺事件、李垠殿下と李方子妃、李鍝殿下、金嬉老、金賢姫について書かれたページが興味深く読めました。

李方子妃は1989年に亡くなられました。
そのとき、韓国政府は最後の王朝葬礼といわれるほどの葬儀を行ったそうです。多くの市民が葬列を見送った。正装した老女がクンジョル(地に頭を下げる最大の敬意)で葬列を見送ったというページは方子妃が国民に敬愛されていたという描写で、胸をなでおろし