優しかった古高松のおばちゃん

 おばちゃんは、母の大親友であり、恩人でした。

 私は、幼稚園の頃から小学校の四年生まで、大好きだっ

たおばちゃんのすぐ近くに住んでいました。おばちゃん

は、地域に無くてはならない八百屋さんを女で一つで営ん

でいました。いつも、私がひとりでお使いに行くと、「お

りこうさんやね。」と言って、頭を優しくなでて、褒めて

くれました。

 幼稚園の頃、私の父は、単身赴任で県外にお仕事に行っ

ていました。私は、母と二人で暮らしていました。当時

は、おうちの中にお風呂がなかったので、母に連れられ

呂に入って気持ちよく母と手をつないで歩いていると、す