笑える、大阪あほらし短歌!「猫とみれんと」

寝つきは良いほうだが、月に一度くらいすっと眠れずまた布団から出て一杯飲むことがある。悶々と悩んで眠れないのではなく、何か気分が良くて眠れないのである。年老いた幸運のひとつである。昨夜も久しぶりに寝つきが悪く、夜半に寝床から起き出す。冷蔵庫に残っていたシラスにポン酢をかけて冷えた缶ビールを飲みながら、図書館で借りた「猫とみれんと」という大阪のけったいな歌人の歌集を読む。


作者の寒川猫持さんは、バツイチで中年の目医者、大阪のオッさんである。愛妻にバイバイされて女性にモテず、唯一相思相愛の猫と暮らしている。歌集は3冊も大手出版社から出ておりいちおう歌人(本