渡来氏族の謎(2)

秦氏は漢氏に比べて桁違いに巨大な集団であるが、それだけに謎も多い。

「新撰姓氏録」によれば秦の始皇帝の末裔で、応神14年(283年)百済から日本に帰化した弓月君(融通王)が祖とされる。

然し、その氏族伝承は詳らかではなく、出自について様々な説が出されている。

●曰く、秦人が朝鮮半島に逃れて建てた秦韓(辰韓)を構成した国の王の子孫とする説。

●聖徳太子に仕えた秦河勝が新羅仏教系統を信奉していたことから新羅系渡来氏族とする説。

●「弓月」の朝鮮語の音訓が、百済の和訓である「くだら」と同音・同義であることから、百済系渡来氏族とする説。

●五胡十六国