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よくあるご質問

元日散歩 ー恒例の新聞を買って読んでー

雲一つなく、寒さもそれほどでもない、それこそ正月晴れの元旦を迎えた。確か去年も正月晴れだったと。ここ数年のメモのような日記をめくってみたら2014年の曇り空以降「晴」と書いている。連続5回の元旦は「正月晴れ」だったようだ。
時の流れは2つある、と思っている。一つは現在を過去にしてただ先へ進む時間と、もう一つは円を描くように戻ってくる時間。何も輪廻思想といった大仰なものではない。私の生活を振り返るとそんな気がする。ここ数年、続けている雑煮を食べた後、近くの駅かコンビニにでかける。正月晴れに出かけるのは何とも足取りも軽やかなのだ。自宅で取っている新聞を除く全国紙4紙を買い求めに。現役の頃は数紙を取っていたが今は1紙のみ。これももどってくる時間の1つだ。
買い求めた新聞をビニール袋に入れてもらう。特別版はもったいないが捨ててもらう。それを提げていつもと変わらず1駅散歩。きょうはちょっと遠い武蔵浦和の駅まで。寒さがなくここでも散歩日和と一層軽やかに。いつものドトールでアメリカンを注文。灰皿を持ちいそいそと喫煙ルームへ。きょうはやはり空いている。自宅から持ってきた新聞を含め計5紙の読み比べ。読むのは1面にあるコラム欄。朝日新聞なら「天声人語」、毎日は「余禄」、読売は「編集手帳」日経は「春秋」そして産経は「産経抄」。それぞれ担当者の個性があって面白いが、ここ数年読売のコラムが楽しみになっている。社説に隅から目を通すのは元日だけだ。図書館にでも行けば毎日全紙読めるのだろうが大きなニュースがあったときぐらいか。各紙とも去る年を振り返り、今年の展望を主張すのだが今年は平成最後の元日ということだろうが振り返るスパンが30年と長い。
見出しを羅列してみる。朝日は「政治改革30年の先に―権力のありかを問い直す」とし、昭和の終わりの冷戦終結、バブル崩壊、そして湾岸戦争を経た30年を振り返っている。小選挙区制、国のあり方に触れ、「内閣の淵源は、主権者たる国民である。政治に緊張感をもたせる最良の手段は、主権者が厳しい視線を絶やさないことである」と結ぶ。
毎日は「年が改まり、希望を更新して世界は再び動き出す。ネット上を飛び交うメッセージも格別なはずだ」と書き始め「AIと民主主義―メカニズムの違いを知る」として15世紀の印刷技術発明、20世紀に登場したテレビ放送と並び現在を「情報爆発」の時代と定義し、AIの功罪を政治的側面から主張をしている。読売の社説は毎年ながら長い。国会の施方針演説を思い起こす。多くの側面を網羅的に述べる。それでも見出しは「米中対立の試練に立ち向かえー新時代に適した財政・社会保障に」とある。やはり米中の対立の中で日本の外交のあり方に論を多く割いている。
最後に「日本は幸いにも、社会の極端な分断、極右・極左勢力の台頭、深刻な格差といった欧米に見られる混乱は免れている」と現在を肯定的にそして楽観的に書いている。産経は毎年のことながら唯一、署名入りで「年のはじめに」の見出しで社説とは書いていない。「さらば、「敗北の日よ」と見出しを掲げ「平成は敗北の時代だったな」と言ったという経済人の言葉を冒頭に書き、その原因、理由を述べている。最後に著者は言う。「アメリカの大統領がトランプで良かった」と。彼の言動から「むき出しの本音」を知ることができる、と。他紙とはいつもながら異質の社説なのだ。
日経は「不確実性にたじろがず改革を進めよ」と題し、国際的な政治的、地政学上の不安定要素を挙げ、それらが及ぼす経済の不透明感を危惧する。そしてこう結んでいる「だが、たじろいてはいけない。次の時代を豊かにするために政府も、企業も改革に全力を尽くす年にしたい」と。そこには「国民」という言葉はない。
年初のことと言えばそれまでだが、ほとんどの新聞が国民生活そして沖縄の普天間基地問題については触れていない。年頭に当たって「国民」の身近な目線、沖縄県民が明確な意思表示をした基地問題についてジャーナリストの一方の雄である新聞各社がほとんど触れようとしないことに失望感と違和感を持つ元日になった。
冷たくなったコーヒーを飲み干し、外へ出た。相変わらず空は青いが冷え込み始めた。そういえば門松を飾った家がほとんどない。ましてや国旗を見ることは全くなかった。そうかもしれない、貧しい時代だったからこそハレの日を外へ向かって祝ったのだろう。今はそんな時代ではなく正月も大型連休の一つ、「ケ」の日なのかもしれない。それだけ平和なのか、豊かなのか、少なくともうわべだけは。
昼飯を抜いたのできょうも元気のいいたこ焼き屋で一折、「毎度アリ~」の元気な声に送られて元旦という「輪廻」の日を終えた。

※明けましておめでとうございます。
今年も冗長な日記を書きそうです。ご寛恕の上、お読みいただければ嬉しいですね。
ご健康とご多幸を祈ります。

カテゴリ:アート・文化

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