「かくれ里」

白洲正子の「かくれ里」を読んでいる、

白洲正子に付いては彼女の夫が

かのワンマン宰相吉田茂のブレーン

白洲次郎だと知るくらいで

本のタイトルに惹かれて買った、

“かくれ里”なんとも私好みのネーミングである、

“かくれ”は“目立たぬ”に通じて

私の人生に重なり心を落ち着かせてくれる魔法の言葉だ、

表題の作品は新潮社の雑誌「芸術新潮」

に二年に亘って連載された随筆とある、

それを単行本に写真や地図を加えて編集し

再販したもので

あとがきに昭和46年とあるから

書かれたのは半世紀以上も前のものだ、

装丁も立派だが内容も実に