今村翔吾 の 黄金雛  羽州ぼろ鳶組 零

★3.5 絵の違うカバーが2枚ある、第2印からか。10作目にしてエピソード0だ。背の色も変えたということはこのまま続くのか。

第8作で〈進藤内記37歳、大音勘九郎と辰一が35歳、松永源吾と蓮次が34歳、秋仁が33歳の黄金世代時代〉とあったが、それが一挙に18年前の宝暦6年(1756年)に。

16歳の源吾が憧れていた尾張藩大名火消頭の伊神甚兵衛は、3年前の目黒付近の野火の事故で172人全員が殉職している。

火事場見廻りの服部中の屋敷から火が出て、毒煙で火消が次々と倒れる。そして日本橋「糸真屋」も。どうやら尾張藩火消を全滅させた者への復讐を狙う者が。