連載:オカンの一人歩き

「まさかまさかの」

三日間連続勤務した翌朝、目が覚めなくなった。またもやジョギングクラブに間に合わない。

仲間とは走れないが、このまま一日運動しないのはよくない。お腹周りの肉が簡単には落ちないレベルになっている。

走る格好をして外に出たが、走る気は無い。ジョギング用のリュックにスマホとペットボトルを放り込んでいた。

たんぼ道に降りた。農家の庭先に縮こまったマーガレットを見つけた。暖冬とはいえ、冬は冬だ。スマホを取り出した。

バス通りを渡る時、向こう側に警備員の若者がいた。こんな人通りの少ない場所で一日立っているのか。

小さな寺に立ち寄った。墓地には薄桃色の梅も咲い