クロエという仔

 彼女はいつも私のそばに居る、シシィやサヴァニンが来た時は遠慮して余り膝に来なかったが、彼らが家に慣れ私の部屋を離れる事が多くなったのでまた以前のように膝に来ることが多くなった。

 昼間暖かい時は私のベッドの上で窓から射し込む陽の当たる場所に寝そべっている事もある、彼女はよくいびきをかく、炬燵の中で寝ていてもその寝息が聞こえクロエが居る事が分かる、寒い夜は布団を掻いて中に入れろと催促をするので、私が布団の肩口を開けるとそこから潜り込んで来て脇腹の辺りにぺたりと寄り添って眠る、まるで恋人時代の妻の様に二の腕を枕にして眠るので寝返りが打てなくなるがあまり可