修善寺の白梅の里彷徨って



 飛び梅にスーパー八雲がすべり出す  山本純子

 飛梅の末もひさげり苗木市  中村房子

 飛梅の若葉へ天満宮の朱  布川直幸

 飛梅を伝へて小さき天満宮  山田愛子

 飛梅の伝説ゆかし枝ぶりよ  アロマ

 宰府より来し飛梅に結ふみくじ  角直指

 飛梅の香や雨が消す過去未来  大山夏子
 
 梅二月書斎に籠るおろかさに  大橋敦子
  
 探梅の夢を見る杖杖立に  村越化石

 一輪の色をほどきて梅匂ふ  稲畑汀子

 つぼみ満ち梅いちりんの咲く木あり  阿部ひろし

 ひしほ館梅を挿せるも醤壷  高橋千美