2月23日(火)薩摩よみうり文芸 俳句
淵脇 護 選
大寒を座り直して迎へけり 霧島 水町志津子
(評)「大寒」が季語で冬。今年は1月290日。この日から立春の2月3日までは、最も寒い時期。作者は高経年者だが、「座り直す」ことでこの極寒を迎え撃つ覚悟のよう。
毅然とした姿態で、大人の風格をたたえた句。
口寄せて唄ふ少女の桜貝 霧島 秋野 三歩
木の芽立つ一村開く切り通し 霧島 内村としお
草燃えにカヌーの舳先乗り上ぐる 薩摩川内 大平 正通
入り江にて犇めく漁船鶴帰る 霧島 尾上 春風
水仙の香に見