吉川永青 の ぜにざむらい

★3.3 戦国時代に蒲生氏郷、上杉景勝に仕えた実在の銭侍・岡左内定俊(さだとし)の生涯を描く。

若狭太良荘(たらのしょう)城を落ち、一人で生きていくことになった源八(後の左内)は敦賀の商人・高嶋屋久次から仕えるなら近江の蒲生賦秀(やすひで、後の氏郷)と言われ、向かった先は〈小牧長久手の戦い〉。

左内の特技は幼い頃に養った動物的ともいえる物の気配を読むこと。もうひとつは銭に対する異常なまでの執着心と、効果的な使い方。蒲生で銭20貫から最後は1万石の大名並みに出世する。

仲間への軍準備に銭を貸し利息を取る。町割り整備にかこつけ。て城下の豪商にも近づく。