連載:妄想爺やの春夏秋冬

帰ってきたツバメちゃん(短歌一首)

近所の商店街のあちこちの店先に、あの土の巣がお目見えし始めている

毎年、同じ店先への巣作りだ

もし、人間の顔のように見分けがつくならば、昨夏と同じツバメなのだろう

一体、ツバメの寿命は何年くらいなのだろう

何十年も続く巣作りは、いつからか、二代目三代目による巣なのに違いない

昔から、ツバメは益鳥と云うことで、巣を壊すなどできないし、そんなことをする者は、まあいない

巣の下辺りの地面にはツバメの糞の落下に備えて新聞紙などが敷かれる

まさに、お帰りなさいの商店主だ

たまに、巣ができない店先がある

そうなると、翌年も翌々年も巣はできない