人生の転機

昭和39年の春、就職の話が、旧友の間で一挙に増えた。
私は、ゼミの成績が可であり、苦戦すると思っていた。
偶々、学部の事務長とすれ違った際、「就職如何する?」と聞かれた。「大苦戦するでしょう」と話したら、部屋に呼ばれ、「こんな会社が有るけど、受けてみるか❓」と言われ、その会社のTV番組が好きだったこともあり、即座に「受けます」と告げたら、「私が推薦するよ」との由。ゼミの教授推薦も頂けないのに、有り難たいと思った。
試験は20人を超えた筆記試験を2人合格した。次は東京本社での試験となった。重役面接で、「君は、成績があまり良くないね」と言われ、「不可はありま