「線量計と奥の細道」読了

この本が出た3年近く前に新聞の広告を見て、書店のノンフィクション棚や図書館を探してたが見つからず、アマゾンで中古本を買った。

奥の細道を数回に分けて折り畳み自転車などでたどった旅の記録だが、その旅の最初は、あの福島に向けてのものだった。
しかも旅をしたのは3.11の1年後。
当時既にフクイチ近郊を除けば除染が進んで普通の生活を取り戻しつつあったが、その実態を視るためにあえて線量計を持参して、その値を綴って行く。

「あえて」と書いたのは、この行為に対する著者の葛藤が何度も書かれているからだ。

普通よりも高い放射線量のもとでも変わらない景観や人々の生活