乙川優三郎 の 椿山

★3.4 初期の作品で、市井ものの短編2編「ゆすらうめ」「白い月」と、武家ものの短編1編「花の顔」と中編「椿山」1編。強烈に印象の残るものがなく残念。

「ゆすらうめ」江戸から離れた所で土地の金持ちが営む女郎屋。女将として使われる姉を手伝う孝助。孝助は6年年季の70両で売られたおたかという女の年季明けの後に己の運命を賭けるが。

「白い月」おとよは病の母も引き取ってくれた飾り職の友蔵と所帯を持った。だが、数年経つと友蔵は博打にのめりこむ。取り立ての男は脅しておとよのあとをつける。おとよの知り人を金蔓にしようとして。

「花の顔」さとが25石の徒歩組の家に