お蔭様で、またまた新説を公開します。

「人家地をあらそいて、竈の煙立ち続けたり」
これは石巻を訪ねた芭蕉が、日和山山頂から眺めた街の印象です。
現代訳は、『新古今集』を踏まえた和歌から、人家密集の竈の煙が、見渡す限り続く街の様子とあります。

ところが、当時の昼間は朝夕だけに煮炊きがあり、民家に竈の煙は日中はないのです。
芭蕉は、当日の朝、松島を立ち、高城と大曲の塩田を見て石巻に午後に付くのです。宿に着いて、早速、日和山に登り街を眺望します。

皆さんはどっちの情景が、芭蕉の表現と思いますか?

カテゴリ:アート・文化