連載:映画

BILLIE

ビリー・ホリディのドキュメンタリー映画を見に行った。ビリーの伝記を書こうと10年間追い続けたリンダ・リブナック・キュールという女性ジャーナリストがいて、彼女の死によって伝記は未完となったがその取材をもとに映画は作られている。
ビリーは悲しい女性だった。子供のころから自分で稼がなければいけない環境に育ち、体を売ったり歌を歌って生活してきた。白人の楽団で歌っても扱いは黒人でツァーではホテルにも泊まれずトイレも使わせてもらえない。ビリーを有名にした「奇妙な果実」という歌は「南部には奇妙な果実をつける木がある」という歌いだしで、果実はリンチで亡くなる黒人の首吊り