鈴木由美氏著「中先代の乱」を読む

4月に緑内障、白内障を手術、5カ月を経過した。順調に回復しており最近読書量も増えてきた。実に面白い本に巡り合った。今年7月発刊の掲題の本である。

中先代の乱とは鎌倉幕府滅亡から建武中興そうして室町幕府成立の僅か5年の間に起きた鎌倉幕府最後の得宗(鎌倉幕府北条家惣領の家系)北条高時の遺児北条時行が鎌倉幕府再興を夢見て起こした乱である。「中先代」とは北条氏を「先代」、足利氏を「当御代」と呼びその中間にあたる北条時行を「中先代」と称したことによる。

鎌倉幕府滅亡の2年後の建武2年(1335年)北条時行は幕府の残党を集めて建武中興を打倒して幕府再興を謀って反