連載:妄想爺やの春夏秋冬6

負けてばかり、されど今年こそ勝ちを

まさに、負けてばかり、負け続けている

惰性、偽りの頑張りなので負けて当たり前だ

知人に小さな手打ち蕎麦屋を営んでいる男性がいる

僕と同年代の還暦過ぎ位のバツイチだ

いわゆる、早期退職、脱サラで5年ほど前から始めた蕎麦屋だ

その数年前に、手打ち蕎麦がよくテレビや雑誌で取りあげられていたような記憶がある

そのころからか、家庭で蕎麦をうつ趣味だけでなく、蕎麦を生業とする蕎麦職人を目指す者が見受けられるようなったと思う

ご多分に漏れず、離婚したばかりの彼は後者の道を歩んだようだ

彼の店のウリは、ざるそば、天ざるだ

あの、汁物である天ぷらそばなど