温泉語物No.2002 「なけなしの思いで」(超難問)

 現役時代は有給休暇もあまり取らない仕事人間だった。たまに油絵を描いて展覧会に出していた。年に何回かスキーにも行った。リストラの嵐が吹きまくっていた頃、心臓神経症を患った。それ以来、自分の身を守るために仕事半分遊び半分のいい加減人間に大変身し、いろんな趣味を始めた。温泉巡り、文章書き、ホームページ運営、テニスなど。

 定年退職後はさらにゴルフ、カラオケ、カンツォーネ、音楽蒐集、最近はオンライン麻雀も。周囲の人からは多趣味な人間と言われるが、ろくに物事を考えずに、なけなしの思いで生きてきただけ。「なけなしの思いで」ね。それもまた良し。