私の近くで荷下ろしを無言のママ見ていた守口さんに伝えます。
「じゃあね、夜の岩場は危ないから貴女は明るくなるまで車で待っといてな」「・・・・」
「さあ車に入って!」私の言葉にも無言で立ち尽くしたまま動こうとしない守口さん。どうしたものかと思案。
「そうだ!」とある考え。そのアイデアを後々思い出したときいつも苦笑します。
足はあっても場所が場所だし、やはりユウレイさんが頭の隅っこにこびりついていたんだろうなぁと。私はその思いを確かめるため助手席のドアを開けて守口さんの近くに寄り、二の腕を掴みました。
「ほら!車に入って!」
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