60歳からでも始められる！シニアスポーツおすすめ5選

近年、健康志向の高まりからシニア世代でも無理なく続けられるスポーツが注目されています。シニア世代の運動は単なる趣味としてだけでなく、健康な身体づくりとしても重要です。身体を動かすことで筋肉をつけて転倒を防いだり、誰かと一緒にスポーツをしたりすることで精神的に落ち着いたりなど、さまざまなメリットが挙げられます。本記事では、60歳からシニアスポーツを始める具体的なメリットや、おすすめのスポーツをご紹介します。

60歳からシニアスポーツを始めるメリット

シニアスポーツにはさまざまなメリットがあるとされています。ここでは具体的な3つのメリットについてご紹介します。

健康維持・体力向上につながる

シニアスポーツを始めることで筋肉をつけることができ、健康維持や体力向上につながるといわれています。年齢を重ねると運動量が減り、また外出する機会が減ることで、足腰が弱くなったと自覚することが増えてくるのではないでしょうか。高齢になると誰でも筋肉を作る筋繊維数が少なくなり、委縮することで筋肉量が低下するとされています。

そこで適切な運動をすることで、シニアであっても筋肉の回復が目指せるといわれています。さらに運動によって心地よい疲労感を得ることで、深い眠りにつけるなど睡眠の質を上げられる場合もあるでしょう。

脳の活発化・精神的健康に良い

スポーツは脳にも良い刺激を与えるといわれています。対戦型のスポーツであれば作戦や目標を立てるので、脳の活発化が期待できるでしょう。対戦型のスポーツでなくても、ある程度の課題や目標を取り入れることで、実行機能や記憶を高められるように配慮できます。

その結果、認知症予防になると考えられています。

さらにスポーツをすることで積極的に外出したり、人と関わったりすることが精神的健康にも良いとされています。

スポーツを通じて新しい出会いが増える

スポーツを始めて新しい出会いが増えることで、脳への刺激にもなるでしょう。シニアになるとなかなか新しい人間関係は築きにくいですが、スポーツという同じ趣味を持つ人同士なら話も合うでしょう。人間的なふれあいを深めることで、毎日の充実感や生きがいに結びつくことも期待できます。

一人で行うスポーツでも健康維持には役立ちますが、新しい出会いや刺激を求めるのであればスポーツ大会に参加するのもおすすめです。目標を持つことでモチベーションアップにつながり、生活にハリが出ることも期待できるでしょう。

おすすめのシニアスポーツ5選

シニアスポーツにもさまざまな種類があるため、自分に合ったものを選びましょう。ここではおすすめシニアスポーツを5つご紹介します。

ゴルフ

時間制限がなく自分のペースで楽しめるスポーツの一つがゴルフです。ゴルフは全力で走るようなスポーツではないため、シニアからでも始めやすいでしょう。身体を適度に動かすだけでなく、スコアを競うというゲーム的な一面もあります。世代を問わずに楽しめるため、子供や孫などと一緒に楽しむこともできるでしょう。

さらに他の参加者と競い合いながら楽しめるため、精神的な充足感も得られます。またゴルフ場は広いため、歩くことで自然とウォーキングにもつながるでしょう。日光を浴びて自然の中でプレイすることで、気分転換にもなります。

またゴルフは自分のスコアが明確化されるため「もっとスコアを上げたい」とモチベーションを上げやすいスポーツでもあります。少しでも良い試合をしようという向上心と目標を持つことは脳の活性化にもつながるでしょう。

エアロビクス

エアロビクスと聞くと激しく動くというイメージがありますが、現在ではシニア向けのゆったりとしたエアロビクスもあり多くの人が楽しんでいます。「スローエアロビクス」とも呼ばれています。主に健康的な体力づくりを目的としたもので、シニアや運動初心者の人でも気軽に楽しめるようなプログラムが組まれています。無理のない強度で運動習慣を自然に身につけられるでしょう。

音楽に合わせてリズミカルに動くことで、体力をつけながら気分を上げることができます。スローエアロビクスはカロリー消費というよりも、気分を上げたり、好転させたりすることを目的としています。運動というと負荷のかかるものと思いがちですが、軽い運動を行うだけでも気分が上がるとされています。そのため「運動が苦手」という方に特におすすめです。

水泳

水泳は無理なく全身運動ができる運動としてシニアの方に人気があります。水の中は常に水圧を受けているので、少ない運動量でも高い効果が期待できるのです。また浮力があるため、他の運動よりも下半身への負担が少ないのが特徴です。そのため、膝や腰などの関節などを痛める心配が少なくなるでしょう。関節に負担をかけたくない人や、負担を軽くしたい箇所がある人などに向いているスポーツです。

泳ぐだけでも体力づくりになりますが、目標などを設定するのもおすすめです。「何メートルまで泳げるようになる」や「何秒で泳ぐ」などを目標にすると、やりがいにつながるでしょう。

また泳ぐだけでなく、水中でウォーキングしたり、エアロビクスなどを行ったりする方法もあります。水に浮いて手足の力を抜けばリラックス効果が期待できるとされています。また呼吸が深くなるため、心肺機能のアップなども期待できるでしょう。

登山

達成感や爽快感を味わいたいなら登山もおすすめです。景色を楽しみながら登ることができ、頂上にたどり着けば感動も味わうことができるでしょう。富士山や中央アルプスなどの高い山に挑戦する人から、地域の里山に登る人まで、自分のレベルに合わせて多くの人が登山を楽しんでいます。また頂上にまで登らなくても、景色などを楽しむだけで充分に楽しめるでしょう。さらに「次は頂上まで行こう」「次はあの山に挑戦しよう」と目標を立てられるので、モチベーションアップも期待できます。

登山は荷物を持って歩くため、自然と体力づくりにつながります。また身体の健康維持だけでなく、自然を眺めたり、写真を撮ったりすることで、精神の健康維持も期待できるでしょう。「森林浴効果」は科学的に癒やし効果が検証されており、リラックスしたい時にぴったりの環境です。

サイクリング

自転車に乗って自由に走るスポーツです。さまざまな場所を走ることによって爽快感を得ることができるでしょう。サイクリングは、ウォーキングやランニングなどと同様の有酸素運動に分類されます。一定時間・一定距離、自転車をこぎ続けることで、持久力や心肺機能の向上などが期待できます。自転車はサドルに座っているため、ランニングやウォーキングなどよりも膝や腰への負担が軽いとされており、障がいのある人や肥満の人にもおすすめです。

シニア層の中でも人気のあるスポーツのため、サイクリングクラブも多くあります。シニア層だけで構成されているクラブもあるため、一緒に走る仲間を見つけやすいでしょう。また同じ趣味を持つ人と交流することによって、心の健康を保つことが期待できます。

シニアスポーツを始める際の注意点

スポーツにはさまざまなメリットがありますが、注意点もあります。始める前には以下の点に注意しましょう。

スポーツの前に血圧を計測する

スポーツを始める前には血圧を計測しておきましょう。できれば日常的に血圧を計測する習慣をつけるのがおすすめです。そうすれば「いつもより血圧が高いから運動はやめておこう」という危機管理ができるためです。特に寒さが厳しい時期は血圧が変動しやすいため注意しましょう。

普段から血圧が高い人は、運動を始める前にかかりつけ医に相談しておくと安心です。そして自分の体力に合ったスポーツを見つけることをおすすめします。

ストレッチや整理体操を入念に行う

運動前や運動後にはストレッチや整理体操を入念に行いましょう。歳をとると筋力の低下や関節可動域が狭くなるため、若い時よりもストレッチや体操が欠かせないとされています。ストレッチをすることで、筋肉の柔軟性を高め、運動がスムーズに行えるようになります。またあらかじめ関節可動域を広げておくことにより、ケガの予防にもつながるでしょう。

こまめに休憩を取る

スポーツをする際にはこまめに休憩を取ることを忘れないようにしましょう。無理をするとケガにつながってしまいます。運動の途中でしんどいと思ったら、座ったり雑談したりする時間を取りましょう。

またこまめな水分補給も大切です。高齢になるほど体内の水分は失われやすいといわれており、熱中症や脱水症状などの危険があります。そのため特に夏場は、水分補給の時間を忘れずに取りましょう。

運動が苦手な人や体力に自信がない人向けのシニアスポーツ

運動に自信がない人でも始められるスポーツも多くあります。ここでは、3つのスポーツをご紹介します。

ウォーキング

ウォーキングは道具がいらないため、手軽に始められるスポーツです。自分でスピードや距離、時間などをコントロールできるため、運動が苦手な人や体力に自信がない人でも向いているでしょう。一人でも、複数人でも行えるため自由度が高いのも人気の理由の一つです。また、買い物や移動の時間を充てられるので隙間時間を有効に使えます。

膝や腰などに不安がある場合はプールで行う「水中ウォーキング」もおすすめです。水中は浮力があるため、地上で行うよりも負担が軽くなります。また全身に水圧がかかるため、少ない運動量でも高い効果を得られるとされています。

ヨガ

通常のヨガのほか、近年では「シニアヨガ」というジャンルもあります。シニアヨガは通常のヨガよりも、簡単で優しいヨガです。身体を軸にしてポーズを取る方法ではなく、補助具や椅子に座ったりした状態で行うため、体に負担が少ないのが特徴です。ゆったりした呼吸法と無理のないポーズを取ることで、少しずつ体を変えていきます。専門的なトレーニングなどは不要で、激しい動きもないため運動初心者の方におすすめです。

また一つのポーズを取るのにそれほど時間がかからないため、少しの時間さえあれば始められるのも嬉しいポイントでしょう。

卓球

卓球はシニア世代から若い世代まで、全ての世代が楽しめるスポーツとして親しまれています。ラリーと休憩を繰り返すことで、効率的に有酸素運動を行うことができます。また体力に自信のない人や健康に不安のある人は椅子に座ったまま行うなど、体力に合わせることも可能です。

また卓球は人と交流を深められるスポーツとしても人気です。対戦相手やペアを組む人と自然と会話ができるため、人とのつながりを築きやすいでしょう。また多くの体育・スポーツ施設に設備や器具が置かれているため、始めやすいのも嬉しいポイントです。さらに天候に左右されないため、いつでも行うことができます。

まとめ

健康志向の高まりや健康寿命への関心の高さから、シニア層がスポーツに関心を持つことも増えてきました。老後に健康的に過ごすためにも、適度な運動を取り入れることが重要とされています。シニアスポーツは、体力がある人も体力に自信のない人も、それぞれのレベルに合わせて選べるスポーツが揃っています。

ぜひ自分の好みや体力に合わせてスポーツを選んでみてはいかがでしょうか。