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【初心者向け】俳句の作り方とは?手順や書き方のコツを解説

気軽に、そして長く楽しめる趣味を探している方は、「俳句」を始めてみてはいかがでしょうか。

俳句に興味はあるものの、決まりごとが厳しく、文学的な言葉のセンスがないと作れないのではないかと諦めている方もいるかも知れません。しかし、俳句は簡単な決まりごとさえ守れば、誰でも気軽に楽しめる魅力的な趣味です。

この記事では、俳句の知っておくべき決まりから、作り方まで紹介します。

俳句の魅力

俳句は世界で最も短い定型詩で、短い詩の中に季節や情景、詠み手の心象を表現できる奥深い世界です。

近年では、TVで毒舌の先生が俳句の添削をするバラエティ番組も人気で、俳句をずっと身近に感じられるようになりました。

俳句の魅力にはどんな面があるのかを紹介します。

日本文化を代表する定型詩

江戸時代には「十七音」と呼ばれ、17世紀頃に登場した松尾芭蕉によって確固たる地位を築いた俳句は、日本文化を代表する定型詩です。

海外でも俳句の人気は高く、外国語でも俳句が詠まれることがあります。しかし、外国語では17音で季節や情景を表現することが難しく、俳句として成立させることが困難です。

俳句は、日本語の美しさが最大限に活きる、日本が誇るべき定型詩と言っても良いでしょう。

詩が短いので誰でも楽しめる

俳句は、5・7・5の17音という短い文章(音)でありながら、情景や心象を深く表現できる1つの文学作品です。

17音という短い詩ですので、長い文章を書くのが得意でなくても、誰でも俳句を作って楽しむことができます。

余韻で解釈の余地を残している

室町時代の連歌から発展した俳句は、全てを言い切らずに、聞き手に解釈の余地を残しています。俳句は5・7・5の17音ですので、連歌なら下に続く7・7が無く、余韻を残しているため、聞き手に7・7の言葉を想像してもらうことができます。

17音の短い詩の中に余韻を残し、作者が俳句に込めた想いを聞き手に解釈してもらえるのも俳句の魅力のひとつです

知っておくべき俳句の決まり

俳句の基本的な決まりは「有季定型」で詠まれることとなっており、定型詩で季語が入っている形が基本となります。

ここでは、俳句の有季定型の決まりについて解説します。

五・七・五拍の定型詩

俳句は、5・7・5の17音で作られるのが基本の形となった定型詩です。

・上5(かみご)

・中7(なかしち)

・下5(しもご)

このように、上・中・下に分かれて5・7・5拍のリズムを持っています。

音の数え方には一定の決まりがあります。

音の種類数え方
拗音(ようおん)ゃ、ゅ、ょ、ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ前の文字と合わせて1音
促音(そくおん)1音
長音符(ちょうおんぷ)1音

拗音は前の文字と合わせて1音となりますので、

・「なつのちょう」

の場合、「ちょ」が1音と数えられ、合計5音となります。

対して、促音、超音符はそれだけで1音に数えられますので、「そっと」は3音ということになります。

・「チョコレート」

の場合、拗音と長音符が混在しますので、合計5音です。

ただし、必ずしも17音でなければならないという訳ではなく、17音を超える「字余り」や、17音に満たない「字足らず」の俳句もあります。種田山頭火に代表される「自由律俳句」では、完全に5・7・5の形を崩していますが、詩感を追求した俳句として評価されています。

とはいえ、初心者のうちは、5・7・5の基本の定型を守って作ることを意識しておきましょう。

季語を入れる

俳句は「季語」を入れた形で作られるのが基本となっています。

季語は、季節を象徴的に表す言葉となっており、俳句の主役と言っても良いものです。季語には、四季の季節を表す季語に加え、新年の季語もあります。

季語は上5、または下5に使われることが多く、初心者のうちは上5に季語を置くと俳句を作りやすくなります。季語は1つの句に1つと決められており、季語が2つ使われた句は「季重なり」と呼ばれ、評価が下がります。

俳句の中には、季語を使わない「無季俳句」もありますが、季語は俳句の大きなテーマになりますので、季語は入れて作るようにしましょう。

俳句の作り方・手順

俳句の作り方というと難しく考えてしまいますが、テーマを決めて文章を5・7・5の17音に落とし込むだけで、俳句の形になります。

ここでは、初めて俳句を作る方にも簡単な、俳句の作り方を紹介します。

テーマとなる対象を決める

まずは、俳句のテーマとなる対象を決めておきましょう。

俳句は、テーマとなる物事を、5・7・5の17音で表現する定型詩です。テーマと言っても難しく考える必要はありませんので、身近にある自然や、日常のできごと、好きなものや場所や人など、気軽にテーマを決めてみましょう。

テーマが思いつかない方は、季語を先に決めて、季語をテーマにして俳句を作るのもおすすめです。

テーマから連想する風景や感想を文章にする

テーマが決まったら、いきなり5・7・5の俳句の形で書き始めるのではなく、日記や手紙を書くように自然に文章にしてみましょう。

綺麗な情景などをテーマにする場合、その美しさを友人や家族にメールで伝えるように、気軽に自分の言葉で短い文章にするイメージで大丈夫です。

テーマを文章にできたら、その中で自分が1番伝えたいものを選び、テーマを伝える主題となる言葉を選定しておきます。

文章を五・七・五に落とし込む

続いて、テーマから作った文章を、5・7・5の形に落とし込みます。

作った文章の中で、1番伝えたい言葉を取り入れ、5・7・5の17音で意味を成すように組み立てていきます。また、俳句には季語が入るのが基本となりますので、上5、または下5に季語を入れると作りやすくなります。

5音や7音の形に収まらなかった場合、同じ意味を持つ別の言い回しなども試してみましょう

俳句は、17音のリズムが大切です。5・7・5の17音に落とし込むことができたら、実際に声に出してリズムが自然に聞こえるかを試します。

不自然に感じたり、物足りなさを感じた場合は、上5と下5を入れ替える、言葉の言い回しを変えるなど工夫してみてくださいね。

「切れ」を一つだけを入れる

句の説得力を増してくれるのが「切れ」です。

句の中で、強調や感嘆を表現したい時に使うのが「切れ(切れ字)」となっています。「切れ字」には、「や」「かな」「けり」などがあります。

情景や人物の美しさを表現する際に、「うつくしい」とただ表現するのではなく、「うつくしや」と切れを入れた方が感情の動きを表現可能です。

ただし、切れは強い表現なので、1つの句に入れるのは1つだけにしておくようにしましょう。

俳句がうまく書けない人のためのコツ

いくつか俳句を作ってみたけど、なかなか俳句がうまく書けなくて悩んでいるという方もいるかも知れませんね。

俳句は、気軽に楽しめる趣味ですので、楽しんで続けることが重要ですが、せっかくなら上達を目指したいものです。

ここでは、俳句をうまく書くためのコツを解説します。

「取り合わせ」の型を知る

俳句には、大きく分けて「一物仕立て」と「取り合わせ」の2つの型があります。

一物仕立ては、季語を主役として、連想される情景を詠んだ俳句のことを指します。対して、取り合わせは、季語とは別のテーマを「取り合わせ」て詠む俳句の型となっています。

初めて俳句を作る場合には、日常の気づきなどをテーマにして、季語と組み合わせて作りやすい取り合わせの型で詠むと簡単です。

最も簡単な取り合わせの型として、俳句のテーマを12音(5・7)で作り、そこに5音の季語を加える形があります。

歳時記で季語を学ぶ

季語の選定に悩んだら「歳時記」で季語を学ぶのがおすすめです。

歳時記は1688年に刊行された「日本歳時記」が始まりとされており、季語が絵や写真を交えて説明された書物です。俳句に使用する季語は、日常では使用しない美しい言葉も多くなっていますので、様々な季語を学ぶことは俳句の上達のコツとなります。

知らなかった季語を学べるだけではなく、俳句は情景を17音で情景を描くことも重要ですので、歳時記を読み絵や写真で季語を意識するのは良い句を作るコツです。

俳句仲間と詠み合う

1人でコツコツと詠んでいくことも俳句の楽しみ方のひとつですが、俳句仲間と詠み合うことで、自分だけでは気づけなかった点を知ることができます

俳句仲間の詠む俳句を聞き手として聞くことで、自分では思いつかなかったような着眼点を知ることができますし、自分の俳句にアドバイスをしてもらうことも可能です。

俳句仲間を作るには、句会などに参加することが近道です。句会には、地域でやっているものや、俳句の団体が開催しているものがあります。

自分の句に自信がついてきたら、俳句のコンテストなどに応募してみるのも上達を早めるコツになりますね。

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趣味人倶楽部(しゅみーとくらぶ)は、趣味で繋がる仲間を探せる、大人世代のSNSです。

趣味人倶楽部には、様々なコミュニティやイベントがありますので、俳句好きの趣味の仲間を作る場所として最適です。

俳句仲間を作りたいけど、近くで句会が開催されていない、句会に参加するのはハードルが高いと躊躇している方は、趣味人倶楽部で共通の趣味の仲間を探してみてはいかがでしょうか。

まとめ:趣味で俳句を始めよう

俳句は5・7・5の17音と、世界で最も短い音数で表現される定型詩です。短い音数の中に、季節や情景、詠み手の心象を表現できる、日本文化を代表する文学のひとつです。

俳句は有季定型の決まりを守れば、誰でも作ることができる短い詩ですが、非常に奥深く追求には限りがありません。

俳句は、生涯楽しめる趣味となりますので、趣味で俳句を始めてみてはいかがでしょうか。

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