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読書会のやり方とは?開催時の注意点やコツも解説
「読書」は、昔から多くの人に親しまれてきた趣味です。本を読むということは、自分の知らない世界を知り、自分が体験できないことを体験し、自分が欲しい知識を身に着けることでもあります。
この「読書」は、1人で行っても良いものですが、多くの人と行うことでまた別の楽しさを見つけられるものでもあります。
ここでは「読書会」を取り上げ、後者の楽しみとルールについてお伝えしていきます。
読書会とは
読書会とは、文字通り、「読書を基本として集まった複数の人から成る会」をいいます。
その形式ややり方、目的はさまざまで、明確な「正解」があるわけではありません。本の感想を自由に言い合ったり、自分の好きな本を紹介したりするかたちが一般的ですが、「ひたすらみんなで集まって自由に本を読む」という形式のものもあります。
ただここでは比較的よくみられる「感想を言い合ったり、好きな本を紹介したりする」という読書会のかたちについて解説していきます。
課題形式と自由形式の違い
読書会の形式は、大きく「課題形式」と「自由形式」に分けられます。
課題形式とは、主催者が特定の本を指定してメンバーがその本を読了―会に参加する形式をいいます。
対して自由形式の場合は、メンバーがそれぞれ本を持ち寄って紹介する形式をいいます。
前者は「指定された本」という共通の話題があり解釈を深められるのがメリットで、後者の場合は自分の知らない本をその魅力を解説する言葉とともに知ることができるのがメリットだといえるでしょう。
読書会で得られるメリット
読書会で得られるメリットは、いくつかあります。
いろいろな本を読む機会が増える
読書会に参加する人は、まず前提として「本が好き」であるといえます。
しかし読書を趣味にする人ならば分かるかと思われますが、本好きな人のなかには意外なほど保守的な人も多いものです。自分の好きなジャンルや作者のものしか読まない……というような人です。
読書は趣味である以上、このような考え方も決して悪くはありません。ただ「多くの本に触れたいけれど、どんな本を読んだらいいか分からない」と考える人にとっては、「ほかの人が、自分のまったく知らない本を、魅力を解説しながら紹介してくれる読書会」は、非常にありがたいものだといえます。
参加者と感想・意見を交換できる
本と1人で向き合う時間は、非常に魅力的なものです。
しかし同じ本を読んでいても、その人の年齢やバックボーン、性別や思想、好みによって解釈は異なります。
このような「解釈の違い」は非常に面白いものです。そのため、読んだ後の本の感想をほかの人と話したり、解釈を深めたいと考えたりする人も多いのではないでしょうか。
そんな人にとっては、課題形式の読書会はとても有意義なものとなりえます。
年代問わず人脈が広がる
「若者の読書離れ」という言葉はたびたびマスメディアを賑わすものですが、若い世代にも年配の世代にも、本が好きな人は星の数ほどいます。
「読書」「読書会」という趣味を通じたとき、このような異なる世代の人たちとつながるチャンスが得られます。
読書会のやり方
ここまでは、読書会の概要やそのメリットについて取り上げてきました。
ここからは、実際に読書会を行うときの方法について解説していきましょう。
コンセプト・課題本を決める
まず、「コンセプト」「課題本」を決めます。
課題形式の場合は、明確に本を決めましょう。この「課題本」を基本としてメンバーで感想を言い合うわけですから、これを決めなければ読書会が成り立ちません。
自由形式の場合は、「自分の好きな本、お勧めしたい本を持ち寄る」という形式を取ります。そのため、課題形式とは異なり、明確なコンセプトを決めなくても自由に本を紹介しても構わないといえます。ただ、「推理小説」「青春小説」などのようにコンセプトを決めても面白いものです。
ファシリテーター(司会進行役)を決める
読書会には、司会進行役が必要です。
難しく考えなくても構いませんが、たとえば「〇〇さんどうぞ」などのように誘導する人は決めておいた方が良いといえます。
なお、初めて司会進行役を務めるときは、少人数から始めた方が良いかと思われます。
意見交換・質問の時間を設ける
読書会は、「1人で本を読む場所」とは性格が異なります。バックボーンや好み、思想が違う人たちと、「本」を通して語り合う場所です。
そのため、意見交換を行う時間や、質問の時間を設けるようにしておきましょう。意見交換をしたり質問を受けたりすることで、自分自身も読了し終えたその本に対し、さらに理解を深められるようになるでしょう。
読書会をやる際の注意点・コツ
読書会は、野放図に行えば良いというものではありません。いくつかの注意点とコツもあります。
参加しやすい開催場所を選ぶ
どれだけ司会進行役が慣れていても、どれだけ面白い本を選んでいても、「場所」が悪ければ人はなかなか足を運ぶことができません。
そのため、人が参加しやすい開催場所や日時を選ぶようにするのが基本です。夜に行われることもありますが、「朝活」の一環として、あえて朝に読書会を行うコミュニティも存在します。
また、現在は新型コロナウイルス(COVID-19)の流行もあり、オンラインで行う読書会も非常に人気を博しています。読書会の場合、直接会わなくても楽しめるのがメリットですから、このようなオンラインでの読書会を行うのも一つの方法です。家庭のある人、仕事のある人、途中参加や途中離脱したい人も、オンラインならば参加しやすいでしょう。
参加者の意見や感想を否定しない
繰り返しになりますが、同じ本を読んだとしてもその本をどのようにとらえるかは、読書をした人自身のバックボーンや思想、もののとらえ方、属性、育ちなどによって変わってきます。
Aさんにとってはこのうえもない良書と思えたものが、Bさんにとっては読んだことを後悔するような本であった可能性もありますし、Cさんにとっては単純に「私向きではなかった」と感じられる作品である場合も存在します。
たしかに、「多くの人が好むであろう本」もありますが、それでも、その本を読んだときに感じる感想は、人それぞれで異なるのです。
読書会に参加するときには、「ほかの参加者の意見や感想を否定しないこと」が鉄則です。自分と違う感想を抱く人がいたとしても、「ああ、この人はこんな風に思ったんだな」「こういう解釈をしたんだな」と思うに留め、その意見や感想を責めるようなことはしないでおきましょう。
また、自分が意見や感想を言うときも、柔らかい言葉を選ぶように心がけた方が賢明です。特に、「嫌いだと感じた作品」についての意見や感想を述べるときは慎重にしてください。
「それを好む人がいること」を念頭においておく必要があります。
あえて読むのが難しい本を選ぶと盛り上がる
メンバー全員が慣れてきたり、司会進行役が司会に慣れてきたりしたのであれば、あえて「難しい本」を選ぶのもおすすめです。難易度が高く、読みこなすことにある程度の「読書力」が求められる本を選べば、場が盛り上がることでしょう。「難しかったね」という「大変な感情の共有」は、メンバー同士のつながりを濃くしてくれるものでもあります。
ただし、初心者さんがいる場合は初心者さんに配慮して、取り組みやすい本を選ぶ心遣いをしたいものです。
またこれは「難しい本」に限ったことではありませんが、課題形式の場合は「その本を頭から最後まで読んでから参加すること」が、大前提であり鉄則です。
おすすめの読書会コミュニティ
「読書会に参加したいけれど、どんなところに参加すればいいか分からない」という人のために、最後にいくつかの読書会コミュニティを紹介します。
猫町倶楽部
1年で300回以上ものオンライン読書会を開いているのが、「猫町倶楽部」です。長編の読書会なども、毎週曜日を決めて定期的に行っているので、慣れた後にはこのような読書会に参加してみるのもおすすめです。
会費は1か月で3300円ですが、22歳以下には割引もあります。親子で入ってみるのも良いですね。
リードフォーアクション
明確に「司会者」を決めて行っている読書会コミュニティで、全国で読書会を行っている組織でもあります。
単純に「読書」にだけにとらわれず、ランニングと組み合わせたり、昼休みの20分間だけ行う読書会をしたりと、ユニークな試みを提供しているのがリードフォーアクションの特徴です。
東京Cafe読書会
名前が「東京Cafe読書会」であることから分かるように、東京都中央区のイベントスペースで読書会を行う組織です(オンライン読書会も実施はしています)。
1回500円と、1回ごとに会費を払う形式であるため、読書会初心者さんにもトライしやすいでしょう。
ただし東京Cafe読書会の場合、年齢が21歳~35歳までと決められているため、年齢制限にひっかかると入ることができません。
趣味人倶楽部の読書会コミュニティを活用しよう(h2)
趣味人倶楽部でも、読書会コミュニティの案内をしています。
趣味人倶楽部の場合、「自分と近い世代の人を見つけられる」などのメリットもあります。
特定の作者の作品を取り上げた読書会コミュニティもあるので、好きな作者の本について語り合いたい人にもおすすめです。
まとめ:新しい読書の楽しさが見つかる
読書は、自分1人で向き合うこともできれば、多くの人と共有することもできる趣味です。
楽しみ方は人それぞれですが、新しい「読書の楽しみ方」を模索している人は、読書会に参加してみてはいかがでしょうか。