越辺川(越生)春の花

野菊

「まつひとも、待たるる人も、かぎりなき、思ひ忍ばむ、北の秋風に」 (伊藤佐千夫)

1955年、終戦から10年の後に作られた木下恵介監督脚本の「野菊の如き君なりき」は伊藤佐千夫の「野菊の墓」を信州・善光寺平に舞台を移した若い二人の悲恋映画。
笠智衆演じる老人の語りで話は進んでいく。死んだ民子の墓の周りに彼女の好きだった野菊が咲き誇っていた。
野菊という名の菊はないそうだ。菊に似た花を咲かせる多くのものの総称だ、とwikipediaにある。
この時季に見かける春紫苑、姫紫苑も私の中では野菊になっているのは「野菊の墓」の影響だろうと思っている。

「まつひとも、待たるる人も、かぎりなき、思ひ忍ばむ、東風(こち)とともに」今はこの季節

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