越辺川(越生)春の花

シャガ2輪

譲ることのみ多き日々著莪の花(塙義子)

「いずれがアヤメ カキツバタ」
どちも美しく選べといわれても・・・と。
平家物語にある鵺退治の主人公 源頼政、その褒美に「あやめ」という名の後宮の美女を賜ることになったが上皇意地が悪い。後宮にいる美女たちを並べ、その中から「あやめ」を選べという。頼政、困った。そこで頼政は和歌を奏上
「 「五月雨に沢辺の真薦水越えていづれあやめと引きぞわづらふ」
この話は方丈記にある。ここから伝えられた諺だそうだ。
アヤメもカキツバタもアヤメ科の姉妹。多くの人に寵愛され育てられている。しかしもう一人忘れられている美女がいる。シャガを忘れてはいけない。
シャガはどうも明るいところが苦手のようだ。姉2人が表舞台にいるがシャガは隠れるように山間にひっそりと花を咲かす。しかしその美しさは姉たちに劣ることはない美女。塙義子が言うように譲ることが多いのか。でもシンデレラのようにいつの日か王子が迎えに来るだろう。

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