報告 2021年06月30日(水)08:34 会員以外にも公開 跡(あと)もなき、世間(よのなか)にあれば、 為(せ)むすべもなし 万葉集妻長歌 我がやどに、花ぞ咲きたる、そを見れど、心もゆかず、はしきやし、妹がありせば、水鴨(みかも)なす、ふたり並び居(ゐ)、手折(たを)りても、見せましものを、うつせみの、借れる身なれば、露霜(つゆしも)の、消(け)ぬるがごとく、あしひきの、山道をさして、入日(いりひ)なす、隠(かく)りにしかば、そこ思ふに、胸こそ痛き、言ひもえず、名づけも知らず、跡(あと)もなき、世間(よのなか)にあれば、為(せ)むすべもなし大伴家持亡き妻を想う。天平11年(西暦739年)6月
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