亀戸散歩 ー 秋の花めぐり ー

白萩(龍眼寺)

 白萩の浄土すなはち恋地獄 (手塚美佐)

以前、このお寺と同じように萩寺と呼ばれるお寺の堂守の方が毒舌を交えて話してくれた。
「白萩は色のある萩と一緒に植えておくとどんどん色が付いて少なくなってしまうんだよ。
ちょうど若いお嬢さんが、あんたみたいな男にかかるとあんたの色に染まるように」
「いやいや俺も白萩みたいなもので、親父さんに染まりそうですよ」

手塚さんは今、ご健在ならば87歳。いくつのお歳の作かは存じ上げないがどんな恋をしたのか。宮城野萩か、山萩か。江戸絞りのような白萩の面影を残しながら染まったか。まさか盗人萩ではあるまい。

コメント