早咲桜吟遊

安行桜(水ぬるむ)

桜二本咲きあふれたり小公園(笹本達夫)

詠み人の笹本さんがどこの公園で詠んだのか、どんな桜を目にしたのかは知らない。ただ2本の安行桜が濃い紅色の花を大きく広げた枝をたわわに撓らせる程付けている姿がこの句を思い起される。
安行桜はその正式名称を安行緋寒桜といい、その誕生は今から70年前の昭和20年ごろ。 安行に住む沖田雄二さんによって植栽。一名沖田桜とも。そのルーツは、埼玉県幸手市の幸手権現堂の桜だとも言われている。
川口グリーンセンターの池には噴水がしつられており、その噴水越しに見る安行桜は見る位置によって噴水の上に乗り、水の中から浮き出るように見える。ちょうど博物館で見る仏像がいろいろな角度で表情を変えるのに似ている。

撮影 川口グリーンセンター

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