公開アルバム

40年の時を超えて

コロナワクチン5回目接種を終えての帰りに寄り道をした。市内の外れにある市街化されていないエリア。ナビを50m詳細表示にして細い道を表示させ、まだ通ったことのない車幅ギリギリの古い道を巡る。

暫く車が通っていない落ち葉に埋もれた道だったり、雑木林に半ば埋もれた神社が在ったり、昔は谷津田だったらしい畦道を通ったりする。

僕はこんな「普段」の昔を静かに一人で訪ねるのが好きだ。そこでは時の施政者によらない庶民の普段の生活を思い描く事ができる。

畦道から林の中を登って行くと少し広い道に出た。緩くカーブしながら続くその道は、きっと昔は人々が行き交う小さな街道であったのだろう。

少し走ると午後の日差しの中で、もう終わろうとしている紅葉が輝いている所に出逢った。車を止めカメラを持って道に立つ。

道はこの40年前のレンズと変わらぬ頃から、此処で伸びていたのだろう。ずっと先にある何かに期待し人々が歩んだ道。大切な人を想って急いでいたのかも知れない。

ノーファインダーで勘に頼ってローアングルから撮る。この13年前のカメラにはバリアングル液晶モニターなんてモノは無い。寝転ぶか勘で撮るしかない。

歳を取って地面に落ち、やがて死んで土に還る紅葉達が、午後の日差しに輝きながら人生を詠っている。・・・この落ち葉のように輝きながら僕も逝きたいものだな・・・

カメラは以前紹介した2009年製の愛機PENTAX K-7、レンズは40年前のsmc PENTAX-Fの28mm/F2.8と同50mm/F1.4。今日は40年の時を超えて古の道を描き出してくれた。日差しの中でこんな画を撮るにはうってつけの1台です。
https://youtu.be/1Sf63q4FHwk

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