安行桜5態(密蔵院)

黒地の帯

花疲れ帯なながながとときしまま(足立文女)

黒地の帯 ー 黒繻子でも塩瀬でもいい。
デューク・エイセスが唄っていた「女ひとり」では塩瀬の帯
「京都 大原 三千院 恋に疲れた女がひとり 
結城に塩瀬の素描の帯が池の水面にゆれていた」

歩く、花に酔う、人に酔う。戻ったら肩で息をしている。男だってそういうことはある。
「ふ~、疲れた」とベルトをはずし、脚を投げ出した姿では絵にも句にもならない。
解かれた黒地に素描の桜の帯の真ん中に座って・・・
やはり女性だから良い、とこの句を見ながら思う。

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