良寛の言葉

2023.08.28㈪

「欲無ければ」

欲無ければ一切足り
求むる有れば万事窮(きわ)まる
淡菜 饑(う)ゑを療(いや)す可く 
衲衣 聊(いささ)か躬(み)に纏(まと)ふ
独往して 糜鹿(びろく)を伴とし
高歌して 村童に和す
耳を洗ふ 巌下の水
意に可なり 嶺上の松

(窮まる…満足できずに行き詰まる)
(淡菜…菜っ葉) (衲衣…僧衣) 
(糜鹿…鹿)
(意に可なり…心地よい)

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「知足(足を知る)」

方外 君羨む莫(なか)れ 
足るを知らば心自ら平らかなり
誰か知らん 青山の裏(うち) 
虎と狼の有らざるを

(方外…うき世の世界、仙人又は仏教の世界)
(青山…山の中)

以上「良寛ワールド」

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