心の錠を外してみよう 心を縛るモノが大人としての理性なら 心を操るモノが大人としての詭弁なら 例えば 心を曇らせるモノが大人としての惰性でも 心を揺らすモノが大人としての欲望だとしても 鍵を持っているのは確かに自分なのだという事 忘れてはいないか? 錠は掛けたり外したりする為にある それは掛ける必要と、外す必要があるから その事すらも忘れてはいないか? 身体は…
この形式の言葉遊びはこれが最後だと思う。 【ま】遊び まあなんて可愛い子なんだろう まい上がる気持ちのまま少女を見る まうえから声が聞こえる まえから君と友達になりたがっていたよ まおうが僕にささやく まか不思議な体験に僕は父に問いかける まきあがる砂塵の向こうに少女がいるよ まくは下りず囁きは聞こえ父は見間違いだという まけんきを出して見ても少女と魔王は消えない まことに不本意ながら僕は父…
五十音順に何とか意味の通じる文にしようとして、途中で行き詰まることが多い。その中で何とか出来た。 たあいも無いしたわいも無い同じ毎日 たいくつな時間が多いコロナ禍の生活 たうの梅雨時までには終わって欲しい たえ間なく未来は過去になっていく たおれず暇つぶしをしよう たかお山という登山客の多い山 たきもあって修業の場となっている たくさんの人が登るから行列にもなる たけはなぜか見当たらない…
ことば遊びの中で「を」「ゑ」が抜けていることをお気に入りさんに指摘され、「ゑ」は無理だが「を」は簡単だから入れてみました。一部文章の流れ上そのままです。 それだけの日記では申し訳ないので旧作を以下にひとつ追加しました。 ふとおもいだす ふわふわと ふりしきるあめ ふうりゅうなこい ふりむけばきみがいて ふくれっつらやら ふてくされ ふふふとわらうかお ふかなさけ ふつりあいなんて ふみこえ…
ことば遊びシリーズ こあくまのような女を好きになる こいは盲目と人は言う こうさいを申し込もうとして こえをかけた返事は即「いいよ」 こおどりしながらも少し不安 こかつしそうな感性 こきを過ぎた頭脳と こくご辞書を活用して こけおどしの詩めいたものを ここに今書いています こさめ降る公園のなかで こしまで伸びた黒髪を濡らしながら こすぷれの少女が撮影されている こせいを一時借用したあとに …
ことば遊びシリーズ 【うつくしいひと】 うつくしい人よ うつくしい人生よと うたえるような うらやましい過去は無い うなだれて うつうつとした日々も うかんではこないから うんめいを呪ったりはしない うつくしいひとだったかも うまくいかなかった恋は うしろ姿のシルエット うつむき加減で うったえられた別れのことば うろたえるということも無かった うんめいの歯車がずれるのを うすうす感じては…
憧話作家・小原麻由美さんの教室で作った話…… 幻の林檎 あの聖夜は若く、兎も若かった。が、夜の空気は甘いのに、兎の気分は苦かった。 林檎の爆弾は、爆発しなかった。兎が学校に仕掛けたまっ赤な林檎の形をした爆弾は、爆発しなかった。十四歳の兎は、その頃は何でもできると信じて疑わなかった。 “気にいらない場所は林檎の爆弾で吹き飛ばせばいい” まわりから天才、秀才と呼ばれていた兎は、魔法の杖を持…