壁の絵の空を起点に今朝の秋
【暑さがぶり返す 何時も暑いのだがより暑くなった気がする 朝餉に鰤の切り身を煮付けにする 本当は鰤のあらを炊きたいのだが ないらしい】 温泉(ゆ)の底に我足見ゆる今朝の秋 与謝蕪村 葉騒ぎと笹ずれむつみ今朝の秋 鷹羽狩行 野の花を籠にこぼして今朝の秋 金國久子 シーソーに小鳥が乗って今朝の秋 小枝恵美子 壁の絵の…
【暑さがぶり返す 何時も暑いのだがより暑くなった気がする 朝餉に鰤の切り身を煮付けにする 本当は鰤のあらを炊きたいのだが ないらしい】 温泉(ゆ)の底に我足見ゆる今朝の秋 与謝蕪村 葉騒ぎと笹ずれむつみ今朝の秋 鷹羽狩行 野の花を籠にこぼして今朝の秋 金國久子 シーソーに小鳥が乗って今朝の秋 小枝恵美子 壁の絵の…
豪雨馴れせし汽車紀伊の青嶺越す 右城暮石 天水 豪雨止み山の裏まで星月夜 岡田日郎 青梅が籠に身をつめ夜の豪雨 野澤節子 未明音 雪渓がごつそり痩せて豪雨晴れ 橋本多佳子 豪雨来て光りかたよる螢籠 能村登四郎 豪雨して屋根叩く音募りくる アロマ 音より止むスコール人が歩き出す 橋本風車 掌の貝に陽当り遠くゆくスコール 金子兜太 スコール来音と…
上空を飛行機が行く音がする さかしまにしても夜長の砂時計 町田しげき ずるずると昨夜の夜長を引きずりて 稲畑廣太郎 こゝろよく疲れて眠る夜長かな 日野草城 ひとごゑをへだつ夜長の襖かな 長谷川素逝 暦日 録画して秋の夜長に見るテレビ アロマ 温泉の面に夜長のランプ灯りをり 清崎敏郎 湯薬師は夜長く灯り給ひけり 阿波野青畝 妻がゐて夜長を言…
「YouTube」 Ivan Bessonov - Shopin(2) Иван Бессонов Шопен(2) (МЗФ) チェロを擁き夏夕月の黄をめづる 飯田蛇笏 山響集 チェロの音は深淵ときに瀬の岩魚 林翔 チェロの音にベースを重ね山眠る 吉原文音 あまき音のチェロが壁越し四月尽 秋元不死男 竜田姫手すさびに弾くヴァイオリン 多々良敬子 …
伊集院静の「星月夜」を読了した。著者は直木賞作家で、夫人は女優の篠ひろ子である。本書は、著者が初めて手掛けた推理小説とのことである。 物語は、浅草寺境内で一カ月間開かれる行方不明者相談所から始まる。その相談所を、孫娘の可菜子の消息を求めて、岩手から老農夫の佐藤康之が訪れ、鑑識課の葛西と皆川が対応するが、成果は得られなかった。一方、出雲の旧家に嫁いだ滝坂由紀子は、元鍛冶職人だった祖父の佐田木泰治…