「人生論」の日記一覧

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長く生きて来られたらこそ、その人生を語るべきだと想いました。「第三章」

 人生の一番良い時期の十年ほどを、夜の仕事(水商売)をしていましたが、楽しくもあり、苦しくもあり、悲喜交々を経験しました。  初めは弟に頼まれて、弟の店を手伝っていたのですが、ある事情から私が店を経営する事になりました。いきなりサラリーマンからの転職ですから右往左往しました。  もし水商売に入っていなかったら、岸洋子さんが唄われていた「酔いしれて」等は、私の耳には入らなかったでしょう。断言し…

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なぜ生きる ?

古本屋に新品同様の「なぜ生きる」という本があった。原価は1500円だけど、私の好きな親鸞の教えを書いてるみたいだし、売り値は200円だし、小・中学生のくせに「自殺したい」「自殺しよう」なんて思ってる子に、「生きてる価値」を教えるみたいで、難しい漢字にはフリガナ付きで易しそうだったから買ってみた。  初めの1/5くらい読んでみたのだが、「ピカソは絵を描いてる時は上機嫌だが、書き終わると不機嫌…

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老人の教育と教養

 裕美さんが多忙で、あまり家へ来られない。  もう、生活費を稼ぐ必要なんてない。「専業主婦になったって、ボクの投資信託分配金と年金で充分暮らしていけるよ」と云ってはいるのだが、40代の彼女としては、自分の仕事に夢もプライドもある。  ボクも40代~50代は「シックス・イレブン」(俗にセブン・イレブン(朝6時に家を出て、帰宅は11時になる日常)と云われてたが、現実はそれ以上だった)の毎…

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恥をさらし、痛苦に耐えて生きる覚悟  芭蕉の「かるみ」(4)

 (4) 芭蕉が最後に残した3句        数ならぬ身とな思いそ 魂まつり  芭蕉は最後の途中、京都嵯峨の落柿舎で寿貞の訃報を聞いた。ここで芭蕉は寿貞が自分に引け目を持ち不幸に生きていたのを嘆き「数ならぬ身とな思ひそ魂まつり」と詠んだ。後悔をするなら、なぜ、俳諧の道を多少は犠牲にしてでも、彼女をもっとかまってやれなかったのか。それが出来てたら芭蕉はもっともっと「人生の達人」だった…

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恥をさらし、痛苦に耐えて生きる覚悟  芭蕉の「かるみ」(3)

 (3) 「奥の細道」の前の旅、そして、あとの旅  江戸時代の旅は現在ほど安全ではない。「生類憐れみの令」で多少は旅人の安全が保障されたが、旅の途中で亡くなり「野ざらし(行き倒れ)」になる覚悟も必要である。 野ざらしを心に風のしむ身かな  1684年8月から翌年4月にかけて、芭蕉は門人の千里(ちり)とともに故郷の伊賀上野への旅をした。その紀行文の冒頭にこ…

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恥をさらし、痛苦に耐えて生きる覚悟  芭蕉の「かるみ」(2)

 (2) 蕉風俳諧の確立  芭蕉は1686年 43歳で「古池や 蛙飛こむ水の音」と詠んで蕉風俳諧を確立した。この句が何故そんなに素晴らしくて、外国にまで有名なのか私には良く理解出来なかった。「これの素晴らしさが分からない人には俳句は無理ですね」と云われ、分からない人も分かったような顔をしている。  今はやっと分かったから、その意義を簡単に説明しておこう。この句はそれまでの和歌の教養を…

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恥をさらし、痛苦に耐えて生きる覚悟  芭蕉の「かるみ」

芭蕉の「かるみ」  ~「わび・さび」を越えて~  (1) 「かるみ」とは  芭蕉は生まれた時からの天才ではない。芭蕉が「本当の芭蕉」になったのは「人生50年の時代」自分の人生に見切りを付けた40歳頃からである。1684年 41歳で旅の途中で死ぬことも覚悟して「野ざらし紀行」の旅に出て、43歳で「古池や蛙飛び込む水の音」をして蕉風俳諧を確立し「わび・さび」の境地を求めた。「奥の細道」を…

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最近、読み直す人生論、幸福論 私のおすすめ

歳老いてすることに、断捨離があるようだ 死後に、周りの人の手を煩わせない為の身辺整理と言えばいいのだろうか じつは僕は、そのような断捨離の必要性をあまり感じていない まあ、なるように、なるさという体たらく 十年ほど前、父親が82歳に実家で、ある病気から突然死した 本人が断捨離などを意識していたかどうかは不明だが、一冊のクリアファイルが部屋の机の引き出しから出てきた …

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わが心の良くてなさざるにはあらざるなり

 歎異抄は多くの人の心をとらえているが、私は次の3っの点がポイントだと思っている。  ① 善人なおもて往生を遂ぐ、いわんや、悪人をや  ② 薬あればとて、毒好むべからず  ③ わが心の良くてなさざるにはあらざるなり  ①は有名だから解説の必要もないだろうが、領主やお金持ち・権力者は、悪い事なんか何もしないで正当な権利として年貢や莫大な儲けを得て楽しく暮らしてる。宇治平等院みたいな浄土式庭…

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「他人の二人」  束縛のない人生は幸せか ? 

昔の歌だけれど、「他人の二人」と云うのがあった。金井克子さんが歌ってたよ。 逢う時はいつでも他人の二人 ゆうべはゆうべ そして 今夜は今夜 くすぐるような指で ほくろの数も 一から数えなおして そうよ はじめての顔でおたがいに またも 燃えるの 愛した後 おたがい他人の二人 あなたはあなた そして私はわたし 大人同士の恋は 小鳥のように い…

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浮気をしたら悪いか ?

 「浮気したらいけないのか?」と聞かれたら、普通の人は誰だって「当たり前じゃない !」と思うだろう。しかし、『家族収容所』の著者は「『共依存の否定』が私のテーマ」というようなことを云っている。それなら、結婚や家族関係による全ての束縛を否定するのだから、浮気を批判するのは論理矛盾じゃない ?  にもかかわらず、破綻した家族関係の中で経済的に自立できないために離婚できない女性たちのカウンセラーをし…