五月(谷若葉) 令和てふ空の蒼さや谷若葉 虚子逝きて六十年や若葉風 原発のテロ対策や吹き流し 子の旅を支える余生柿若葉 令和とて十連休や吹き流し 若後家と言われし母や青岬 亡き夫は家族の支えアマリリス アマリリス亡夫の夢を育めり 日陰れば白き花咲く月見草 夏つばめ地震予告のメール受く
薫風の思い さわやかな風が吹いている リラ冷えの空を そして遠い昔吹いた風を思い出させる 学生のころ通った道を 久しぶりに自転車で通る もうわずかな坂道も息が切れる ほほに当たる少し冷たい風が気持ち良く 若い日々がよみがえる 好きだった何人もの娘たち みんな叶わなかった恋だけど 今となればどれもこれもが愛おしい そしてわずかだが 私が置き去りにした恋もあった どれ…
今年の4月は、随分とゆっくり桜の開花を見せていた。 平成の先に新しい元号の『令和』が示された。 時間は時代を伴って、取り立ててゆっくりと流れているようだ。 JRに乗って窓の外を眺めていたら、樹々が新緑に変わっている。 葉のかたまりがパレット。色の混合となっている。 印象派の作品のようだ。 庭のアイビーが新しい芽を付けて、とろりと柔らかなグリーンに変わっている。 古い枝を切り詰めると…