著者はアイスランドを舞台にした小説を発表しています。 アイスランドという国の知識は白夜と1986年に首都、レイキャビィクで開催されたレーガン大統領とゴルバチョフ書記長の会談があった程度だったのですが、かなり変化しました。 冷戦時代の共産主義の浸透、アメリカ軍基地の設置、そしてアイスランドから出てゆく移民が増え、代わりにこの国に入ってくるアジアからの移住者の増加。ヨーロッパに属す国にかかわらず、…
誰でも知っている大政治家の暗殺事件の背後に、ある陰謀があった。 CIAでこれまで陰謀を企み、実行してきた職員とアメリカでスリーパーとして潜伏してきた男に指示を与えるKGB職員の暗闘の物語だ。 関連記事≫≫ 海外小説読書記事は、ブログに278回、アップしています。 http://hamidashirakuen.blog.fc2.com/blog-category-72.html スリーパー…
チャンドラーが1939年に書いた小説で、日本で刊行されたのは1965年。整った日本語の翻訳で、読みやすかった。 関連記事≫≫ 著者の「ロング・グッドバイ」読書記事 http://hamidashirakuen.blog.fc2.com/blog-entry-5959.html 原題は「Trouble Is My Business」。今ならニュースでは、ちょっとした行き違いでも…
この年末年始は映画と読書三昧の日々だった。小説は軽く5冊以上は読んだだろうか。 映画や音楽に好き嫌いがあるように、小説にも好き嫌いがある。それはノーベル文学賞作家だろうが、芥川賞作家だろうが関係ない。好きな小説は好きだし、嫌いな小説は嫌いだ。歴史は大好きなのに時代小説はどちらかというと苦手で、ミステリーも好んでは読まない。ホラー小説や恋愛小説は論外だ。 これまで読んだ小説の中で文句な…
約1年前にChatGPTがリリースされてこれによって世の中が劇的に変化した。この1年で信じられないくらいに急激に進歩している。 今、生成AIで何ができるというと、文章が書ける、論文が書ける、小説が書ける、絵やイラストが描ける、作詞作曲ができる、話し相手になれる、英会話ができる、ほとんどの言語に翻訳できる。自分に合った学習プログラムを作れる、企画書が作れる、会議の要約ができる、などなど、とて…
江戸時代には西洋医学が伝えられ、外科的な身体内部についての情報が、大きなショックを与えた。 西洋ではローマ帝国の時代から、妊婦が亡くなった場合、体内を切り開いて もし胎児が生きていれば育てる風習があった(ただし、妊婦はすでに死んでいるのであるから、切り開いた腹を縫合することは忌まれ、厳しく禁じられていた。違反者の医師は火炙りの刑などに処せられた)。迷信まじりでも、体内を見る機会のあった…