18年句集・5月新樹光 新樹光(五月) 古里へ続く青空新樹光 平成のキラキララネーム幟立つ アマリリス愚直に生きし夫の陰 ふるさとは限界集落麦の秋 病める子と二人の暮らし豆御飯
来し方をほりおこしたる麦の秋 平野八重子 来し方を皆佳しと思ふ初明り 遠藤はつ 来し方を見ればむらがる桐の花 山口誓子 来し方を語れば簗もしぐれけり 古賀まり子 緑の野以後 来し方を行く方を草朧かな 高木 晴子 来し方を斯くもてらてら蛞蝓 阿波野青畝 来し方を時空といへり雪舞へり 斉藤美規 来し方を樹々の閉ざして寒の入 鷹羽狩行 来し方を真殺し…
月の道吟遊の道にしひがし 黒田杏子 花下草上 犬の好きな散歩コースやきりん草 植木登志 三月の旅程少しは遠出して 稲畑廣太郎 散歩から帰りさし出す松ぼくり 太田富士子 淡雪や子と遠出して滑台 宮坂静生 山開 看護婦の散歩ひらひら麦の秋 伊丹三樹彦 雁の夜や鼻を先立て散歩する 永田耕衣 牛留守の枯高原に日の漫歩 角川源義 虚子がせし縁側散歩身に入み…