また雪が来さうな空や野火匂ふ 長田秋男 舟唄や水面のほかは雪づくし 藤原照子 テレビの画面より雪溢れ出す アロマ 雪けぶる疎林のなかの家一つ 阿部ひろし 雪積むや音なき時を刻みつつ 小峯雅子 竹林の雪しなやかにくづし文字 吉澤利治 燻り漬と雪冷えの酒もてなされ 能村研三 比良暮雪おのがあかりにうかぶのみ 豊田都峰 …
【やはり冷え込む 厚着をしてネットする 昼は冷凍パスタと ご飯少々 塩昆布で】 野火消えてゆつくり戻る消防車 横田敬子 日の当る車庫に満車の消防車 曽根冨久忠 実千両一粒づつの日の温み 加藤静江 お茶室へ処を得たる実千両 菅野日出子 煮凝のきらんぷるんと朝ごはん おーたえつこ 煮凝を啜って熱々の飯を食ぶ アロマ …
ひとすじの焼き場の煙冬牡丹 時鳥ならぬ田鳧や寒牡丹 人寄せの卑しさ少し寒牡丹 咲けば散り散れば又咲き冬牡丹 縁遠きものに花街や寒牡丹 雪を着て矜持のごとし寒牡丹 寒牡丹ガラシャ夫人をふと想ふ