*小春日や猫と日溜まり分かち合ふ
一人居に傾れる如く若葉して アロマ 盛り上がる野点の泡の細かくて アロマ 茎立(くくだち)や子なき夫婦の相孤独 西本一都 犬ふぐり一ぱい咲いてゐる孤独 加倉井秋を 傘で指すボタ山するどく孤立して 穴井太 穴井太集 散るさくら孤独はいまにはじまらず 桂 信子 手入れよき庭が鈴蘭孤独にす 稲畑汀子 春愁や孤りと孤独とは違ふ 田畑美穂女 春燈のもと愕然と…
落ち葉降る教会辺り石畳 紅葉は歩道に散ってアートなり 青い空公孫樹降る時金の雨 吾子抱いて降り頻る葉を見上げれば 落ち葉道静かに一人歩み入る 木製の外階段に落ち葉あり 公園の枯葉かさこそ遊ぶ吾子 金色の落ち葉掻き上げ振り撒いて 新たな句 小春日に芝生の上で伸びをして 冬の午後パスタを食べて鯛焼きも 冴え渡る大気に冬の雲を見る