田舎からの長距離ホスピタルドライブもあとどれくらい? 命の限り? 近場に良い病院ができることを夢見て? 空腹のまま造影剤CT室より飴一個と茶ボトルをもらい、飴だけで生き抜くなう 食事抜きの罰も辛い 甲状腺癌全摘リンパ郭清術より丸7年 前世で何をした?と毎回妄想 CT結果待ち診察室前にて 首を洗う
12月初旬 ○日 ( 個室に移った翌日 ) 担当医 先生の状況説明とこれからの予測説明を二人の娘と聞く。 尚、延命治療はしないとの確認、書類にする。 12月初旬 ○日 京都の妹さん親子が3人で駆けつける。 声掛けに対し、目を開け微笑みを返してくれる。 しかし、その目は見えているのだろうか? 12月中旬 ○日 殆ど眠っている状態だ。 この数日間、面会前に近くの喫茶でミックスジュースを買い、 …
前記のカミさんの妹MYさんは、京都でお母さんの面倒も見て、 ○○家の世話役の中心となってきた人だ。 当初から、家族を無くしてしまった僕を暖かく受け入れてくれた。 と云うよりも、長女の旦那と云う事から 事あるごとに僕を立てて もくれた。 また この旦那も素敵な人だった。 土地は京都だが、江戸っ子気質で、酒も強く、サッパリとした人 だった。性格的には僕と真逆と云うのが的を得ているか。 この人に対し…
11月下旬 ○日 午後、着替え等を持って病院へ出向く。 たまたま長女が近く迄来ているそうだ。 且つ、30分程後で 先生の病状説明と相談があるそうだ。 長女よりTELあり。 コロナ禍で、面会許可は一名だが、先生の話となれば二人でも 良かろうと、入口迄 迎えに行く。 先生の話は、CT検査、血液検査でも 癌の成長はカナリ進行し ているのは間違いない、と。 これからはドンドン悪い症状も出てくるであろう…
11月下旬 ○日 この3~4日、カミさんの口にする食事は極端に減ってきている。 と、云うより殆ど食べていない状況に近い。 それよりも 吐き気を催す回数が増え、お腹も痛みが出てきた と云うのが心配だ。 今週は吐き気止めの薬の量も増やして貰ったが。 小さな我が家では、一階にはベッドは一つしか置けず、僕は 二階で寝ている。 今朝の夜明け前、昨夜のカミさんの調子が気になり 階下に降 りてみると、案の定…
僕は若い頃から 失言の多い男だった。 この為 喋る事が極度に少なくなり「寡黙の人」と、 言われた時期もあった。 カミさんも同居を始めた当初、「なんて人だ」と思った 事も多々あったと云う。 在宅医療を始めて 2週間程経った ある日の事。 その日はケアマネさんが訪問。 在宅状況について、当人や家族の不満点、希望等を把握する為、次々と質問を浴びせる。 そんな中、食べ物の話になった。 ( この頃は宅…
オイラが定年退職した時、改めて 自分は運の良い男だと思った。 一度見て貰った占い師は、「他人から助けられる運を持っている」と 云っていたのを思い出す。 思い起こせば、短気な性格にも関わらず 失業する事も無く、定年迄 勤め上げれた。 大した能力も無いのに、良い上司に恵まれ、大きな(と思う)仕事も 経験出来た。 そんな事より、我が人生で最大の幸運は、熟年離婚してまもなく カミさんに巡り会い、共に…